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F変化同手数(変同)

6ページにも書きましたが、

変同で攻方持駒が余らない場合は、

どちらが作意かわからず、

作意と変化を選別するため

他に短い手順がないか探し、

見つかればそれが変化とわかりますが、見つからないとすっきりせず、

詰めた興奮が冷めてしまいます。

1作で2作分楽しめると肯定的に感じる人もいますが、多くの人は評価を下げているようです。

完全にキズと考えている人もいます。

すっきりと解いてもらうように、作図者がこのようなものを創らない、
というのが最も良い方法かと思います。



また、7ページに書いた通り、同手数で最終攻方持駒なしの受手が複数ある場合、

詰む手順が複数ある方を変化手順とする、というルールも良いかと思います。


G変化長手数(変長)

8ページに書いた通り、現在では、不完全作になります。

ただし、許容されていた時代もあったため、創られた時期を考慮する必要があります。


H最終手余詰

作意手順の攻手以外の攻手で詰むと「余詰」となり、不完全作となりますが、

「最終手余詰」は許されています。

これは、最終手(最後の1手)に限り、複数の攻手が成立しても良いとするものです。



再掲B図は、5三金、4一玉、3三桂、同金、4二金まで。最終手4二金に替えて4二桂成でも詰み。

V図は、4一龍、同金、2二金まで。最終手2二金でなく1二金でも詰み。

B図は、金と桂成で駒は違いますが、同じ「4二」への着手。V図は、駒は同じ金で、位置が違う手。

これらの手をどちらか一方に限定させるのは、創る側からすると難しく、許されているのでしょう。

したがって、複数の攻手はすべて1手で詰むべきで、

3手以上かかる手があるのは、大きなキズとみるべきと思います。

例として、W図。作意は、2一飛成、同玉、1二銀、2二玉、2三角成まで5手詰。

最終手の2三角成に替えて2三銀成、2一玉、1二成銀まで7手の手順があるのは、

この手順の解答をどう審査するかの問題もあり、創る側が避けるべきと思います。



(最終改稿2016年9月11日)
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