-15-
F変化同手数(変同)
6ページにも書きましたが、
変同で攻方持駒が余らない場合は、
どちらが作意かわからず、
作意と変化を選別するため
他に短い手順がないか探し、
見つかればそれが変化とわかりますが、見つからないとすっきりせず、
詰めた興奮が冷めてしまいます。
1作で2作分楽しめると肯定的に感じる人もいますが、多くの人は評価を下げているようです。
完全にキズと考えている人もいます。
すっきりと解いてもらうように、作図者がこのようなものを創らない、
というのが最も良い方法かと思います。
また、7ページに書いた通り、同手数で最終攻方持駒なしの受手が複数ある場合、
詰む手順が複数ある方を変化手順とする、というルールも良いかと思います。
G変化長手数(変長)
8ページに書いた通り、現在では、不完全作になります。
ただし、許容されていた時代もあったため、創られた時期を考慮する必要があります。
H最終手余詰
作意手順の攻手以外の攻手で詰むと「余詰」となり、不完全作となりますが、
「最終手余詰」は許されています。
これは、最終手(最後の1手)に限り、複数の攻手が成立しても良いとするものです。
再掲B図は、5三金、4一玉、3三桂、同金、4二金まで。最終手4二金に替えて4二桂成でも詰み。
V図は、4一龍、同金、2二金まで。最終手2二金でなく1二金でも詰み。
B図は、金と桂成で駒は違いますが、同じ「4二」への着手。V図は、駒は同じ金で、位置が違う手。
これらの手をどちらか一方に限定させるのは、創る側からすると難しく、許されているのでしょう。
したがって、複数の攻手はすべて1手で詰むべきで、
3手以上かかる手があるのは、大きなキズとみるべきと思います。
例として、W図。作意は、2一飛成、同玉、1二銀、2二玉、2三角成まで5手詰。
最終手の2三角成に替えて2三銀成、2一玉、1二成銀まで7手の手順があるのは、
この手順の解答をどう審査するかの問題もあり、創る側が避けるべきと思います。
(最終改稿2016年9月11日)
-15-
|