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それでは、@からIの項目について

詳しく見ていきましょう。


@からBは、作図する人の義務です。









一般に販売されている「将棋の練習問題としての詰将棋」は、

将棋の高段者が作っていて、この@からBは当然クリアされている前提になっているので、

この3項目を説明していない本が多いようです。

しかし、詰将棋のルールを正確に理解するには、この3項目の理解も必要です。



@作意手順は、攻方が王手をし、受方がその王手をはずす手を指す手順であり、

最終手で受方の王が詰むこと。


作意手順は、攻方の指し手から始め、攻方と受方が、CIのルールによる最善手を交互に指し、

最後に受方の玉が詰まなければなりません。もし詰まなければ、「不詰」です。




A作意手順以外の攻手では詰まないこと。

「作意手順の攻手」以外の攻手で詰んではいけません。もし詰めば、「余詰」となります。

不詰、余詰のどちらかがあれば不完全作品となり、詰将棋として成立していないことになります。


ただし、Aの例外として、作意手順の最終手(最後の1)に複数の攻手が成立するのは、

「最終手余詰」といい、許容されています。

この件は、6ページと15ページで説明していますので、あとで参照してください。



B作意手順の詰上りに、攻方の持駒が残らないこと。

これも作者が守らなければならないルールです。

攻方受方の双方がCIのルールに則り最善を尽くしても、詰上りに攻方持駒が残った場合は、

作品がもともと不完全作品だったということになります。

この場合も詰将棋として成立していません。



作図する人は、@からBを満たしたうえで、

次に説明するCからIにより解図する人が本手順を導き出せるように、

作意手順を設定しなくてはいけません。



(最終改稿2016年9月11日)

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用語の説明 

不詰(ふづめ)・・・・・作者が見落とした受手により、作意手順が詰まないこと。
            単に「詰まない」の意味ではない。


余詰(よづめ)・・・・・作者が見落とした「作意手順の攻手以外の攻手」で詰むこと。
            作意より長手順のことも短手順のこともあり、
            短手数のものを特に早詰(はやづめ)と言う。